看護学校時代に学んだ患者さんあってこそのナース

看護学校時代に学んだ患者さんあってこそのナース

失敗のない看護師はいない

 

看護学校時代にとある大きな病院で、整形外科の実習で牽引療法をされている患者さんを受け持ちました。
その患者さんは安静にすることでセルフケア不足になってしまうという問題点があったので、私は清潔の援助を中心に全身清拭、食事前の手浴、口腔ケア、洗髪、足浴、陰部清掃をほぼ毎日実施しました。

 

ある日、陰部清掃をしていた時に、陰洗ボトルを強く押してしまい、患者さんの寝衣を濡らしてしまったんです。

 

その時に患者さんは、

看護学校時代に学んだ患者さんあってこそのナース


「失敗して成長していくものなのよ!ここにいる看護師さんだって、失敗のない人はいないのよ。だから、落ち込まなくていいのよ。」
と優しく励ましてくださったのです。

 

患者さんが私達に経験の場を提供してくれるからこそ、実習ができるのだと改めて実感しました。
実習最終日に挨拶に行くと、
「毎日、体をキレイにしてくれてありがとう。あなたはきっといいナースになれるから、がんばりなさい」
といってくれて、感動して涙が出たことを覚えています。

 

この患者さんを通して多くのことを学ぶことができました。
国家試験の勉強は大変だったけど、患者さんのことを思い出しながら、がんばることができました。
本当に、素敵な患者さんに出会えたことに感謝しています。

 

患者さんが協力してくれるからこそ、実習も成り立つことを心にとめることができました。